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VRIO分析とは?ユニクロを例にわかりやすく解説!

VIRO分析とは

  • 「自分たちの強みがわからない」
  • 「他の企業よりも自分たちがまさっているところってなんなんだろう?」

施策を考えていく上で、自分たちの弱いところばかり気になってしまいますが、他社にない自分たちの強みを見つけるのって難しいですよね。

そこで、今回は自分たちの強みを理解するためのフレームワークとしてVRIO分析(ブリオ分析)をご紹介します。

今は、自分たちの強みがわからなくても大丈夫!

VRIO分析で得た知見を元に、自分たちの強みを生かして他の企業と差をつけ、弱みを克服して更なる成長ができるようにしましょう!

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VRIO分析とは?

VRIO分析とは、経済的な価値(Value)、希少性(Rareness)、模倣可能性(Imitability)、組織(Organization)の4つの頭文字をとっています。

ゆうくん
難しい英語ばっかりだね…
クマパン
そんなに難しくないから安心して!

では、それぞれの4つの要素について簡単に解説していきます。

経済的な価値(Value)

まず、経済的な価値とは、主に2つの観点でみた自分たちの価値です。

  1. 自分たちには外部環境の機会を最大限に生かすことができるのか?または外部環境の脅威を覆すくらいの経営資源があるか?
  2. 自分たちは消費者に対して、十分な価値を提供できているのか?
ゆうくん
経営資源って?

経営資源とは、企業を成り立たせるために必要な資源のことです。

ここでは、ただ単にお金だけではなく、従業員やオフィスや仕事道具などの、仕事のための設備なども含んでいます

会社を経営していく上で、外部環境に影響されて事業が成り立たないようでは、会社を大きくしていく以前の問題です。

そのため、十分な経営資源を持っておくことは大切です。

また、自分たちの価値を消費者目線になって評価することも大切です。

自分たちが提供している商品やサービスが、消費者にとって満足いくものなのか?不十分なところがないか?を考えてみましょう。

希少性(Rareness)

希少性(Rareness)は、他の会社にはない、自分たちの独自性について評価する項目です。

この希少性が高ければ、多少自社の商品やサービスが高くても消費者に利用してもらえます。

例えば、ダイヤモンドは取れる量が少ないのでその価値が高くても購入してくれます。

このように、消費者にとっていかにその商品やサービスが希少であるかで、他の企業と差をつけることができます。

模倣可能性(Imitability)

ゆうくん
英語だけでなくて、漢字も難しいね…

模倣可能性(Imitability)は、自分たちの商品は他の会社に真似されやすいか?という項目です。

当然、簡単に真似されるようでは、他の企業に対して優位的に立つことができません。

ここで、真似されやすさを考えるのは、商品やサービス自体だけではなく、その作る過程も考えるようにしてください。

例えば、ある飲食店を例に考えてみましょう。

あるデザートはその地元の農家から直接仕入れた果物を使用しています。しかも、その農家の方は、他の企業とはいっさい契約しておらず、他では絶対に仕入れることができません。

そうなると、他の企業が商品を真似しようとしても、その農家さんと交渉して、自分たちにも提供してもらえるようにしないといけません。

そうなると、当然コストがかかるので、簡単には真似できませんね。

また、特許は希少性の代表例ですね。特許は法律的に守られているので、真似することはできません。

このように、真似されにくい商品をもつ(模倣可能性が低い)ことで、他の企業よりも優位に立つことができます。

組織(Organization)

最後に、組織(Organization)では、「今持っている経営資源を十分に生かすことができる体制が整っているのか?」について評価していきます。

ここでは、そのような力を組織力と呼ぶようにします。

どれだけ良い経営資源(巨大な資金や、優秀な人材)があったとしてもそれを生かすほどの経営体制が整っていないと、存分に効果を発揮することができません。

バーニー教授は、ご自身の著書で次のようにおっしゃってます。

非常に貧弱な組織しか持ち合わせないと、本来は標準を上回る利益を上げられる企業が、標準か、さらには標準を下回るレベルのパフォーマンスに終わることすらあり得る。

引用:ジェイ・B・バーニー著「企業戦略論 上 基本編」

要するに、ちゃんとした組織体制を持っていないと宝の持ち腐れになってしまうと言うことです。

例えば、いくら優秀なマーケターを集めたとしても、その方達を雇うくらいの経済力がないといけませんよね。

さらには、その人たちが能力を十分に生かすことができるくらいの設備が整っていないといけません。

自分たちにいくら、価値、希少性、模倣可能性が備わっていたとしてもそれを生かすくらいの組織の力がないといけません。

自分たちの組織の運用方法に何か問題があるかを考えてみましょう。

VRIO分析の方法!

VRIO分析の分析項目をご紹介してきましたが、どのような手順で行なっていくかについて解説していきます。

まず初めに、VRIO分析では「一覧表」と、「フローシート」の2つの表を利用します。

VRIO分析一覧表

VRIO分析一覧表

VRIO分析フローチャート

VRIO分析フローチャート

自分で用意するのは面倒だと思うので、上手にテンプレートをご利用ください。

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簡単な流れ

  • まず、初めに一覧表に自分たちの経営資源を書き出してみてください。
  • その次にフローチャートにしたがって、1つ1つの経営資源について「Yes」「No」で答えるようにしてください
  • 自分が「No」と答えた時点で質問をやめて、その時の状況があなたの経営資源の分析結果です。

もう一度おさらいすると、各項目では、以下のようなことを質問してみてください

  • 経済的な価値(Value):自分たちの経営資源は機会や脅威に対応できるか?
  • 希少性(Rareness):自分たちの経営資源は、他の企業にはないか?
  • 模倣可能性(Imitability):自分たちの経営資源を他の企業は真似することができるか?
  • 組織(Organization):自分たちの経営資源を最大限生かすことのできる組織の体制が整っているか?

経済的な価値(Value)でNO: 競争劣位:競争で劣っている

希少性(Rareness)でNO : 競争均衡:競争が拮抗している

模倣可能性(Imitability)でNO : 一時的な競争優位:今は、競争に勝てている

組織(Organization)でNO:資源を十分に活用できていない状態

4つ : 持続的な競争優位:ずっと競争に勝つことができる。

多くの記事で、最後の「組織」の項目で「No」と答えた際に「持続的な競争優位」としているものをよく目にします。

しかし、これは間違いです。

なぜなら、組織がうまくいっていない状況で競争有利が成り立つわけありませんよね!

どんなにその経営資源が素晴らしく、希少で、真似できないようなものであったとしても、それを生かすことのできない経営体制では、意味がありませんから。

バリューチェーン分析の後にVRIO分析

基本的に、VRIO分析は自分たちの経営資源を明らかにしてからの方がいいので、バリューチェーン分析をしてからの方がいいです

バリューチェーン分析とは、「自分たちの企業活動の中のどのタイミングで付加価値が生まれているのか」を分析するのに役に立つ手法のことです。

企業活動の中でも、主に「購買物流」「製造」「出荷物流」「商品企画・マーケティング」「サービス」の流れで考えていきます。

そして、その1つ1つの観点でVRIO分析をしていくのがおすすめです。

例えば、ある飲食店の「購買物流」つまり、商品を作るための原材料の仕入れ先について考えてみましょう。

仕入れ先には農家さんから特別に仕入れた野菜を利用しているとします。多少費用を咲いていても、質の良い食材を集めることで価値は高くなりますよね。(経済的な価値:○)

さらに、その野菜は、他では絶対に手に入れることのできないくらい質がよく、評判がいいものだったとします。(希少性:○)

その上、その仕入れ先の農家さんは、自分たちの会社の昔からのお得意さんで、他のどこの企業に対しても仕出しをしていないとすると、他の企業が真似するのはとても大変です。(模倣可能性:○)

しかし、自分たちのレストランは、その野菜の美味しさを十分に生かすくらいの技術力の高いシェフがいるが、その良さを広めることができる、マーケターがいない。(組織力:✖️)

このように分析していくことで、自分たちの強みや、弱みをはっきりすることができ、次の施策に繋げることができます。

SWOT分析との違い

自分たちの強みを分析できるフレームワークとして「SWOT分析」がありますが、この2つの分析の違いは何でしょうか?

ゆうくん
同じなら、別に1つしたらいいんじゃないの?

2つの大きな違いは、分析対象と比較対象です。

分析対象 比較対象 目的
VRIO分析 経営資源 競合 自分たちの経営資源は他の競合よりも優れているか?
SWOT分析 自分たちの会社全体(経営資源)と外部環境 特に指定はない より大きな視点から、自社の立ち位置を明確にする

VRIO分析では、自分たちの経営資源に対して焦点を当てて分析をしていきます。

それに対して、SWOT分析では、自分たちの強みと弱みを全て洗い出し、外部環境を踏まえた上で、自分たちの業界での立ち位置を明確にすることを目的としています。

それぞれの目的は異なっているので、「自分が分析を通してなにをしたいか」を明確にして分析のフレームワークを選ぶようにしましょう。

ユニクロでVRIO分析!

それでは、実際にユニクロを例にしてVRIO分析をしてみましょう。

ユニクロの経営資源としては「SPA方式」を採用しました。

SPA方式とは、製造から、販売、宣伝活動まで、自分たちで行う方式のことです。

Value(機会や脅威に対応できるか?)

SAP方式は、自分たちで材料の調達も行なっているので、不足の事態に対処することができます。

また、流行が変わった際にはすぐに、すぐに方向転換できることも、自社で製造をしているSPA方式の強みであるといえます。

Rareness(希少か?)

最近では、ニトリやH&Mなど、他の企業でもSPA方式を採用してきていますが、現段階では、SPA方式は希少といえます。

Imitability(真似することができるか?)

SPA方式を採用するためには、仕入れ先の環境構築や、製造工場の建設など、多くの初期投資を必要とします。

簡単には採用することが難しいので、真似するのは難しいと言えるでしょう。

Organization(組織の体制が整っているか?)

ユニクロは、人材育成にも力を入れており、質の高い商品や、販売活動を行なっております。また、海外の店舗でも、従業員の育成をしています。

このようなことは、高い組織力がないとできないと言えるでしょう。

VRIO分析の注意点!

ここでは、VRIO分析を行う際の注意点について紹介します。

消費者への価値の評価は正しいのか?

自分たちが提供している消費者への価値の評価は非常に難しいものです。売上などの経済活動によって生じる価値は、数値で見ることができるので、評価は簡単です。

しかし、「消費者や社会に自分たちの商品やサービスが提供している価値」を評価するのは難しいでしょう。

あくまで、客観的な視点が必要なため、マーケティング担当の方だけで判断しようとせずに、他の部署の方とも連携して分析するようにしてください

誰をターゲットにするかが難しい

VRIO分析では、ターゲットの設定をするのが、非常に難しいです。

例えば、ターゲットを幅広く設定してしまい、

「男性向けの〇〇商品と、女性向けの〇〇商品を作ろう!そして、それを有名な芸能人を使って宣伝しよう!」

という施策を考えると、生産や広告費用がたくさんかかってしまいます。

また、逆にターゲットを絞りすぎてしまうと、せっかくの経営資源を生かすことができず、企業の成長の機会を失ってしまいます。

自分たちの持っている経営資源の特徴をしっかりと理解して分析することで、分析の効果を存分に生かすことができます。

競合の内部環境は把握するのが難しい

売上情報などを提供している上場企業は別として、競合の内部環境を把握することができません。

他の企業の内部環境を知らないと希少性や模倣困難性を評価するのに時間がかかってしまいます。

日頃から、ニュースに目を通して、競合の動向について調べておくか、分析の時には、ある程度割り切って「分からない時は、分からない」と潔く諦めるのも1つの手です。

テンプレートを利用して、自分たちのつよみを見つけよう

VRIO分析では、自分たちの経営資源をさまざまな観点から評価することができます。

特に希少性や、模倣可能性は、日々消費者のニーズや流行が移り変わっていく現代においてとても重要な概念だと思います。

ここで、一度自分の会社のことを見つめ直して、他の企業と差別を図れるようにしましょう!

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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